三角形のテラコッタ・ケーキは台所の炉や土器を焼く窯から多く出土し、保温材であったらしい。表面 に動物や人物が刻まれる例もあり、何らかの儀礼に用いられた可能性が指摘されている。円形の粘土塊に指跡をつけたものもある。
インダス文明の人々が、ウシに犂をひかせて畑を耕していたことを裏付ける貴重な発見物である。犂先は鋭く削り込まれ、柄の一端には軛に固定するための穴が開けられている。今日使われている犂と変わらない、完成された形である。
窓、あるいは戸口を浮彫りにした家屋の模型の一部と考えられる。窓には布を吊り下げたり、透かし彫りを施したタイルがはめ込まれた。戸口の下方にも鴨居の一部が見え、2階建ての建物を表現したものらしい。