メールはこちらまでhome地図リンク集年表スタッフ紹介サイトマップIndus Civilization とりまく環境あけぼのインダス文明後継者たち

 

インダス文明が興起する以前、バローチスターンにおいてはさまざまな形の女性土偶が、作物や家畜の豊穣への願いをこめて数多く作り出された。その形は、年代や作りの巧拙に係わることなく、大地に座り、腰や 胸を強調して表現されており、人びとの豊穣への願いが如実に現されている。さらに、前2700年頃からは女性の豊穣性だけでなく、精神世界もしくは社会的権威の象徴としての男性土偶も作られた。

 

前2600年頃のナウシャロー出土の男性土偶。広く張った上半身と切れ上がった目元が異様でもあり、威圧的である。さらに、ターバンや髪飾りを身につけたうえ、かつて女性土偶に表現されていた幼児を抱いている。こうした女性原理をも手中にした威圧するような男性像には、それまでとは異なる社会の成立を示唆する何らかの権威が生まれていたことが窺える。

 
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